「癒しのスポット」第一回目は、以前から気になっていた国道57号、熊本工業高校傍らの酸素カプセル・MO2コーポレーションを訪れた。

白塗りの旧家の佇まいの外観からして、どんな武骨なオーナーが出てくるかと思いきや若い女性スタッフの笑顔の対応に少し安堵しながら、早速中に入りカプセル室に進むと数台のカプセルが並んでいる。すべて施術中とのこと。
待つ間、しばらくオーナーの米野和代さんにお話を聞くことにした。聞くと、まず驚いたのは中央メーカーが開発した機器の販売ではなく、同社が製造元となり全国に供給しているのだという。熊本県内でも整体院、介護施設、ホテルなど多くが導入していると。熊本に酸素カプセルメーカーがあったとは。
開設の経緯を聞き更に驚いた。当時関心の高かった健康ビジネスで起業しようと一念発起、大手事務機器関連会社管理職を退職スピンアウト。「最初は「ハンカチ王子」やプロスポーツ選手などの報道から酸素カプセルが俄然注目を集めてはいたが、とにかく全く異分野ですから独学で猛勉強した」。
独学で感じた。自身の拘りを反映させるにはそのメーカーになるのが唯一の手段と腹を決めた。
「一念、岩をも通す」で猪突猛進で動き始める。スタート後には米野社長の周りに様々な協力者が現れサポートしてくれたのだとか。
「酸素カプセルは新しい世界なので様々なエビデンス上、専門の方にお話を伺うのが一番と、京都大学大学院環境学研究科の石原明彦教授の研修室をノックしてお会いすることができました。先生はすでに酸素カプセルのことについて一歩も二歩も先を進んでおられましたので、独学で得た私の想いをお伝えしご理解を得ることができました。今は共同開発者です」と。”米野さん“お名前を聞いてピンときて確認したがこれがビンゴ。この方、ゴルフ分野でも有名人でプロはだし。何かを貫く力をお持ちのようだ。
百聞は一見にしかず、私の番が回ってきた。案内されるままに二枚貝が開いたような様相のカプセルに横たわる。普通の病院ベットに横になるのと大差ない、というかより広いので閉所恐怖症ぎみの私も大丈夫。除き窓や外との音信の仕方、操作、時間など詳しい説明を聞き安心してゆっくりと蓋が閉まる。中の明るさなども快適で安心できる。
今の機器までには何度かのバージョンアップが施されているそうだが、寝がえり可能なほど広いのが「素人」には嬉しい。
蓋が空き、ゆっくりと立ち上がると心なしか目の前の景色の色が新鮮に映り体も軽くなったようだ。年配の経営者も常連で多く来られるというのも頷ける。
まだまだ、限られた者にしか浸透していないのでは、と今回体験したがこれは体験して初めて分かるもの。「この感覚を是非多くの方に。優待体験を」との申し出に快く回答いただきました。

《取材協力》MO2コーポレーション/熊本市中央区上京塚町1-20 9:20〜18:00 年中無休 8台